今後の看護師としての働き方に疑問や不安を持っている看護師は多いです。その中でも専門看護師などの資格取得を考えている人もいますよね。
- 「専門看護師と認定看護師の違いがわからない」
- 「専門看護師の資格があれば給料は上がったり仕事のやりがいが生まれるのだろうか」
- 「専門看護師の資格を取るのってどれくらい大変なんだろう」
専門看護師とは、公益社団法人日本看護協会が認定する看護資格であり、資格を取得するには実務経験5年以上が必須であり、さらに大学院へ2年通い、その後認定試験に合格する必要があります。
看護師としてキャリアアップや給料アップを目指す中で、資格取得を考えている人は多いですよね。そして、多くの人が認定看護師や専門看護師、特定看護師などの資格の中で、どれが一番良いのかが疑問を持っています。
現状を変えたいと気づいた時こそ、一度自分の今の働き方を見つめ直して自分が理想とする働き方を見つけ出すチャンスです。専門看護師として地域医療に関わったり、医療従事者のサポートをする看護師を目指していきたいのか、それとも給料アップを目指したいのか、良い仲間と働きたいのか…自分の意思を明確にすることが大切になります。
ここでは、専門看護師の資格を取得する方法や専門看護師として働くメリットについてご紹介していきます。
- 専門看護師を取得しても、給料は変わらない?
- 専門看護師とは?取得方法やメリットは?
- 認定看護師との違いとは?
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内容を簡単に知りたい
専門看護師を取得しても、給料は変わらない?
Aさん)専門看護師になれば給料は上がるの?
質問:認定看護師や専門看護師とはどんな看護師ですか?また給料はいくらか高くなるのでしょうか?
回答:日本看護協会がすすめる制度で詳細は下記にあります(日本語看護協会)。昇進は早くなるかもしれませんが、今は保健師・助産師のように給与ベースがアップするような資格ではありません。
参考:Yahoo知恵袋
給料アップのために認定看護師や専門看護師の資格を取得しようかと考えている人は多いです。しかし、実際のところ資格に対しての手当てがついているわけではなく、資格があることで役職に就きやすくなることがあり、その役職手当で給料が上がるようになっています。
Bさん)専門看護師って認定看護師と何が違うの?
専門看護師と認定看護師の違いを詳しく教えて欲しいです。 看護学会のHPで見たのですが よく分かりません。 それぞれどのようにしたらなれるのかは分かりますが 専門看護師も認定看護師も仕事の内容が似ている気がします。 どこが決定的に違うのか詳しく知りたいです。
参考:Yahoo知恵袋
「専門看護師」「認定看護師」はどちらも日本看護協会が認定する看護師のキャリアアップ資格です。対象となる看護分野や、それぞれの分野において求められる役割、資格取得のために必要となる教育などに違いがあります。
専門看護師とは?取得方法やメリットは?
その1:専門看護師の取得方法は?
専門看護師の資格を取得するためには、実務経験5年以上が必須であり、看護系の大学院を修了して所定の単位を取得し、その後認定試験に合格する必要があります。専門看護師の資格認定は日本看護協会が年に1回行なっています。
必要とされる実務経験期間は5年間の間は、転職・休職などでブランクがあったり、勤務施設が変わったりしても通算することが可能です。ただし、資格取得したい認定分野での経験も3年以上必要になります。
実務経験5年となれば、次に専門看護師資格を取得するため目指すのは、看護系大学院に合格し、日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得する(2年間大学院へ通う)ことです。
そして必要な単位を取得した後に待っているのは、専門看護師の認定試験です。試験内容は一次が書類審査、二次が筆記試験。筆記試験には事例問題と総合問題があり、時間は120分です。
認定審査に合格したら認定看護師として看護協会に登録します。そして「認定証」が交付されれば、念願の専門看護師としての活動ができるようになります。
このように専門看護師への道のりは長く、ハードルが高いため専門看護師は全国でもまだ約2100人しか登録されていません。(日本看護協会の2017年12月時点データより)認定看護師の登録者は約16,000名です。
専門看護師の役割は13の専門分野に分かれていて、それぞれの分野にて医療にかかわる人間関係(患者やその家族を含めて、医療従事者全ての人間関係)のトータルケアを行う看護師のことを言います。
11の専門看護師の分野:がん看護/精神看護/地域看護/老人看護/小児看護/母性看護/慢性疾患看護/急性・重症患者看護/感染症看護/家族支援/在宅看護/遺伝看護/災害看護」
その2:専門看護師を取得するメリットは?
- 医療機関や地域全体の看護の質を向上させる働きができる
- 患者さん以外の家族や医療関係者と深く関わることが出来る
- 自分の興味がある分野での高度な知識とスキルが身に付く
- 継続的に活動ができることから、安心して働くことができる
- 高度な医療技術を持つ医療機関に転職しやすい
- 看護師や他部署への指導など病院内での活動範囲が広がる
医療機関や地域全体の看護の質を向上させる働きができるのは、看護師の中では専門看護師だけです。より良い看護が提供されるように、地域全体の看護の仕組みそのものを変えるなど大きな働きができることは専門看護師の資格があるからこその特権なのです。
また、専門看護師は、薬剤師・栄養士・医師・介護士などの医療スタッフと協力して「チーム医療」を支える役割があります。他職種の人たちと情報交換を行いながら、患者さんの治療方針を決める時には、患者とその家族に近い存在の専門看護師の存在は大きいです。
地域医療のプロフェッショナルとして働きたい場合や、医療従事者のチームワークを作り上げたい人には、専門看護師の資格があれば意見も取り入れてもらいやすかったり、リーダーとしてまとめていくことができます。
その3:専門看護師を取得するデメリットは?
- 資格を取得するのに2年間大学院へ通う必要があり、時間と学費が莫大にかかる
- 大学院へ入学するための試験の難易度が高い
- 認定試験の難易度が高い
- 資格取得のための仕事を休職または退職しなくてはいけないことが多い
- 資格取得後も給料アップが約束されているわけではない
- 分野によっては、その分野がある大学院の地域へ引っ越さなくてはいけない
専門看護師の資格取得までの道のりは難易度がかなり高いです。
専門看護師の場合は大学院に2年間通う必要があり、まずは大学院へ入学するための試験に合格する必要があり、さらにそこから2年間の学習が始まります。
専門看護師の認定試験の合格率は78.5%です。認定看護師試験の合格率が94%であり、比較すると非常に難しい試験であることがわかりますね。(※日本看護協会2017年度実績)
また、専門看護師になるまでの期間が長いために勉強と仕事の両立が難しいと言われています。
勤務先の病院が資格取得を推奨していたり仕事復帰のサポートを手厚かったりする場合は、退職せずに勉学に励むことができますが、そうした資格取得のサポートをしている病院は多くないため、大学院に通学している間は休職や退職をする看護師が多いのが現実です。
そして、大学院へ通うということは学費や通学中の生活費の費用がかかるので、看護師で経験を積んでいる間に貯金をしておく必要があります。
このように専門看護師になるためには犠牲にしなくてはいけないことも出てくるため、自分の中で大切にしたいことの優先順位をしっかりつけておく必要があります。
認定看護師との違いとは?
「専門看護師」「認定看護師」はどちらも日本看護協会が認定する看護師のキャリアアップ資格であり、専門看護師と認定看護師のどちらも、専門分野において高い知識と技術を持ち、質の高い看護ケアを行うことができる看護師です。
認定看護師は6か月間の研修を経ると認定審査を受けられるのに対し、専門看護師は大学院に2年通う必要があります。
専門看護師は13の特定分野、認定看護師は21の特定分野が対象となります。
認定看護師と専門看護師の役割の違いについては少し分かりづらいですが、認定看護師は「患者さん」をケアするのに対して、専門看護師は、「患者さんやその家族」がケアの対象です。
認定看護師の場合、特定の分野の医療のプロフェッショナルとしてより質の高い医療を提供していく役割があります。それに対して専門看護師は、専門分野の看護ケアを患者や家族の意見を尊重しながら総合的にまとめていく役割があるのです。
つまり、専門看護師は患者さんだけでなく患者さんの家族や医療スタッフ、地域社会など施設内外の多くの人たちと関わる看護活動ができることが特徴です。
どちらも簡単な資格ではありません。もしも給料アップのために認定看護師や専門看護師の資格を取得することを考えているのであれば、一度考え直してみた方がいいでしょう。
認定看護師の資格を取得しなくとも給料アップを目指す方法は他にもあります。
資格取得について悩んでいるのであれば、まずは自分が専門看護師としてプロフェッショナルな看護師を目指していきたいのか、それとも給料アップを目指したいのか、良い仲間と働きたいのかなど、自分の望みが何なのかを明確にすることが大切になります。
今の自分の職場の給料や待遇に満足できていますか?私たち看護師には無数の働き口と選択肢があります。専門看護師の資格を取得する以外にも自分の理想の給料をもらえる場所を見つけることも今では難しいことではありません。
理想的な職場を見つける方法は?
私たち看護師が精神的に追い込まれるのは、病院以外の選択肢がないと思うからです。現職以外の働き方があると知るだけで、私たちは前向きな気持ちで最適な仕事を見つけられます。
看護師は人材不足もあり、私たちは自由に職場を選択できる立場にあります。
方法1:残業が少ない日勤だけの病院で働く
看護師の人材不足もあり、私たちが利用しやすい転職サービスは増えています。
転職が一般化する以前は、ひとつの病院で定年まで働き続けるか、結婚や出産を機に退職かパートに切り替えるしか、私たちに選択肢はありませんでした。深刻な人手不足の現在では、各個人のライフスタイルに合わせて職場を選択できます。
- 夜勤や残業はあるが、月収40万円を稼げる病院
- 残業が10時間以下でも、月収30万円を稼げる病院
- 日勤だけで、毎日定時に帰宅できる個人病院やクリニック
- 託児所が完備され子育てや、職場復帰を支援してる病院
- 家族と時間を過ごすために、土日祝日に休める病院
- 産休や育休の実績があり、既婚者でも安心して働ける病院
転職サイトの「ナースではたらこ」は、全国に91,982件の求人があります。公式HPの検索画面を開き、「正看護師」「日勤のみ」で条件を検索すると、4,195件がヒットします。
日勤のみ、託児所付き、寮、家賃補助が付いて、月給は25〜27万円の求人がありますね。
方法2:病院以外の企業や介護施設で働く
看護師は必ずしも病院で働く必要はありません。看護師免許の資格を活かして、企業や市役所、保健所、介護施設で働く選択肢もあります。
- 土日休みで働ける、保育園や大学保健の管理センターで働く
- 看護師免許を活かして、市役所や保健所で保健師で働く
- 大手優良企業の医務室で、専属看護師として勤務する
- 定年後でも働きやすい、特別養護老人ホームや介護施設で働く
- 夜勤も残業もなく、高収入を得やすい訪問看護師で働く
看護師免許を活かして、大手企業で働く選択肢もあります。
日勤常勤で働ける企業の求人は、一般的に社会保険や賞与などの福利厚生が保障されています。契約期間が定められてないため、安定した労働環境で長期間働けます。夜勤も長時間労働もないため、安心して働けますね。
「ナースではたらこ」で検索条件に「企業」を入力したら、年収330〜420万円の求人が見つかります。
方法3:勤務地や時間を選択できる派遣で働く
看護師免許があれば、フルタイムで働く必要もないですね。勤務地や勤務時間を自由に選択して派遣で働く方法もあります。
- 育児や家事と両立するため、週3日で派遣で働く
- 短期間で貯金するために、時給2500円の高時給で働く
- 健診センターや採血など、日給2万円で単発のバイトをする
派遣で働く場合は、派遣専門のレバレジーズを利用しましょう。求人数2518件の中から、自分のライフスタイルに合わせて職場を選択できますね。
病院は全国どこにでもあるため、希望の職場が見つからない事はありません。
正社員ではなくあえて派遣で働く人は、結婚や出産でブランキ期間が長い女性、家事や育児と両立して働きたい人、語学留学やワーホリから帰宅して時短で働きたい人が、積極的に利用しています。
まとめ:専門看護師になるメリットは?
- 医療機関や地域全体の看護の質を向上させる働きができる
- 患者さん以外の家族や医療関係者と深く関わることが出来る
- 自分の興味がある分野での高度な知識とスキルが身に付く
- 資格を取得するのに2年間大学院へ通う必要があり、時間と学費が莫大にかかる
- 大学院へ入学するための試験の難易度が高い
- 認定試験の難易度が高い
- 資格取得のための仕事を休職または退職しなくてはいけないことが多い
- 資格取得後も給料アップが約束されているわけではない
- 分野によっては、その分野がある大学院の地域へ引っ越さなくてはいけない
専門看護師とは、公益社団法人日本看護協会が認定する看護資格であり、資格を取得するには実務経験5年以上が必須であり、さらに大学院へ2年通い、その後認定試験に合格する必要があります。
看護師としてキャリアアップや給料アップを目指す中で、多くの人が認定看護師や専門看護師、特定看護師などの資格の中で、どれが一番良いのかが疑問を持っています。
様々な資格の中でも専門看護師は資格取得への道のりも長くとてもハードなものであり、退職または休職をする必要も出てきます。なかには、専門看護師を目指す人へ支援制度を設けている病院もあります。
自分の今勤めている病院では支援制度があるのかどうかを確認しておくといいかもしれませんね。支援が受けられるか受けられないかで負担は大きく変わります。
もしも現在の職場に支援制度がないようであれば、まずは専門看護師を目指す人へ支援制度がある病院に転職して、しばらくキャリアを積んでから大学院を受験するものいいかもしれません。
資格にはそれぞれ役割と特徴があります。どの資格がいいのか悩んでいるのであれば、まずは自分が専門看護師としてプロフェッショナルな看護師を目指していきたいのか、それとも給料アップを目指したいのか、良い仲間と働きたいのかなど、自分の望みが何なのかを明確にすることが大切になります。
私たち看護師には無数の働き口と選択肢があります。専門看護師の資格を取得する以外にも自分の理想の働き方ができる場所を見つけることが可能です。
認定看護師の資格を取得しなくとも給料アップを目指す方法は他にもあります。
1日でも早く行動に移した方が良い理由
看護業界では、常に慢性的な人材不足を抱えています。
平成26年の全国の看護職の有効求人倍率は、2.79倍です。求人数が185,578人に対して、求職者数は66,477人しかいません。毎年5.1万人の看護資格取得者がいる一方で、看護師を離職する人は16.1万人にも及びます。
2025年には約196~206万人の看護師等が必要と推計されています。順調に看護師が増えても、13万人が不足します。若年層が減少する中で、高校生の10人に1人が看護師にならなければいけない計算ですね。
人材不足は、私たち看護師にとって悪い事ではありません。なぜならば、看護師の需要が高い売り手市場を利用して、より労働条件が良い職場に転職し易いからです。実際に、多くの看護師が夜勤や残業がない職場に転職していますね。
しかしながら、この状況が長く続くとは限りません。
日本政府は人材不足を理由に外国人看護師の受け入れを検討しています。インドネシア、フィリピン、ベトナムから外国人看護師・介護福祉士を受け入れ、その数は2018年に5600人にも上ります(厚生労働省)。
私たち日本人看護師の代わりに、外国人が増える事で次のデメリットがありますね。
- 低賃金で働く労働者が多いと、看護師の平均年収が下がる
- 看護師の給与は他国と比較して高いため、たくさんの外国人が来日する
- 人材不足が解消されると、現職より好条件で転職するのが難しくなる
- 若手看護師が、経験を積める職場が少なくなる
- 有効求人倍率が1倍を切ると、転職したくてもできない
少子高齢化を理由に、今後も看護師の数が減り続けるのは間違いありません。日本政府が本格的に移民を受け入れたら、私たち看護師の仕事も外国人に奪われます。そうならないためにも、1日も早く自分に合う職場を見つける必要がありますね。
看護師の転職活動で必要なもの
転職活動を開始するに当たって、私たち看護師が必要な準備は何もありません。また、全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても、罰金などでお金を支払う必要もないですね。
履歴書や職務経歴書は、コンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に準備します。面談することで公立病院、クリニック、保育園、企業など進みたい方向性が明確に決まります。その段階で、書類など具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないですね。
まずは、転職するかどうか決めるためにも、面談だけでもしてみましょう。転職エージェントを利用すれば、面接対策から給与交渉まで全てサポートしてくれます。最短2週間で次の職場が決まるほど、スピーディに行動できます。
- 公式サイトから会員登録する(氏名や住所など1分程度)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末可)
- 40分のキャリア面談は、電話でも対応してる(面談場所は新宿など、全国17カ所)
キャリア面談後には、条件に合う職場を20社ほど紹介してくれます。看護師免許を活かして働ける職場はたくさんあり、夜勤や残業がない職場が多い事にも驚きます。
もちろん、働きたいと思える病院がなければ、無理に職場を変える必要はありません。現在は、売り手市場なので、私たちが職場を選ぶ立場にありますね。キャリア面談は、私たちに新しい出会いの場を提供してくれます。
現在の職場に不満を感じているのであれば、まずは選択肢だけでも確認しましょう。先輩看護師の悪質なイジメやサービス残業、人間関係で消耗するほど無駄なことはないですね。患者さんのために働くためにも、まずは私たちが働きすい職場にいる必要があります。
具体的な行動に移さなければ、私たちの未来が変わることはありません。登録に必要な項目は少ないので、通勤中にスマホからでも登録できます。
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